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奈良県の1000件を超える国宝・重要文化財が学べるデジタルブックを作りたい!

『楽しく学べる ならの文化財』5
「古墳の発掘から分かる、古人(いにしえびと)の祈り」-副葬品に込められた古代人の思い-

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新しいデジタルブックの作成を目指した新企画『楽しく学べる ならの文化財』です。
第5回は、『奈良の遺跡&史跡案内』の「ゴージャス☆古墳の宝物」に改訂を加え、古人の祈りに迫ります。

古墳に納められた様々な副葬品は何のためか

 古墳時代の人々は、王や豪族の遺体と一緒に、様々な品物を副葬品として古墳に納めました。その品物の材質や形を研究することで、古墳に葬られた人がどんな人だったのか、そして、その目的は何だったのか、推測することができます。
 法隆寺のすぐ近くにある斑鳩町の藤ノ木古墳は、古墳時代後期に造られた円墳です。石棺の中が盗掘されず、当時のまま発掘された貴重な例として、考古学上の大発見とされています。その発掘により、石棺の内側は赤く塗られていて、二人の男性と、大刀、剣、冠、鏡、履などが納められていたことが明らかになりました。
 しかし、二人の男性とされた人物は特定されておらず、また、一つの石棺の中に二人が同時に葬られていたことは、大きな謎となっています。当時の人は、どんな思いで、この二人を葬ったのでしょう?ただ、豪華な副葬品からは身分の高い人物であったことが考えられ、ますます謎が深まることとなっています。
 古墳から発掘された副葬品などの埋蔵物は、壊れていたり、色が変わったりして、もとの色や形がよく分からないことが多いのです。そのため、もともとどんな形をしていたのか、どんな方法で作ったのかを、同じようなものを作って研究することがあります。その結果、古代人の技術やデザインから、現代人が学ぶこともあるのです。藤ノ木古墳では、石棺の底から見つかったガラス玉やかざりから、葬られた人がつけていたアクセサリーを復元しています。
 川西町の島の山古墳から出土した車輪石(丸い形のもの)と鍬形石(四角い形のもの)は、以前は何のためのものか分からなかったのでこの名前がつきましたが、その後、貝で造られた腕輪をまねたものだと分かりました。古墳の埋葬者は祈りにかかわる女性の司祭者だったと考えられています。
 このように、発掘現場の埋蔵物からは、古人も故人を埋葬する祈りの気持ちが深かったことが分かるのです。

『奈良の遺跡&史跡案内』44ページ

45ページ 「島の山古墳の記事」