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奈良県の1000件を超える国宝・重要文化財が学べるデジタルブックを作りたい!

『楽しく学べる ならの文化財』6
「極彩色にかがやく文化財」-古代の人の目に映った仏像とは-

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新しいデジタルブックの作成を目指した新企画『楽しく学べる ならの文化財』です。
第6回は、『奈良の遺跡&史跡案内』の特集⑥「よみがえる古代の色彩」に改訂を加え、古代の人々が見たであろう文化財の素顔に迫ります。

最初はこんな色だった! 造られた当初の文化財

 昔の寺院の建築物や仏像、絵画などは、長い年月を経て暗く地味な色に変わったものが多いです。しかし、特に奈良時代のものは、造られた当時は驚くほど鮮やか色彩や模様で彩られていたことが分かってきました。最近では研究成果をもとに、コンピュータを使った色彩などの復元が行われることが多くなり、造られた当時の様子をよりリアルに感じることができるようになったのです。
 デジタル復元とは、色が変わったり、失われた部分がある仏像や絵画をコンピュータを使って、造られた当時の姿にもどす作業です。まず、対象となる仏像のわずかに残っている色や模様、同じ時代に造られたものや資料を参考にして、全体の姿を慎重に推理します。その推理をもとに、色や模様、筆づかいや素材の質感などをコンピュータに取り込み、画像や立体に仕上げていきます。微妙な調整や複製もコンピュータでは簡単に処理ができ、何度でも修正ができることが、この技術の特徴です。
 新薬師寺(奈良市)には、天平時代に造られた日本最古の十二神将像があります。この塑像は、国宝に指定されていますが、彩色はほとんど失われ、青みがかった薄いグレーの素地がそのままあらわれ、とても地味な印象となっています。しかし、よく見ると足の付け根や衣服の境目などにわずかに色彩が残っています。
 天平時代の塑像である執金剛神立像(東大寺)は、秘仏のため一般に公開されておらず、比較的色彩の残っている箇所が多い仏像です。そこに残っている色彩や、古代の色使いのルールなどをもとにして、伐折羅大将を当初のカラフルな姿にデジタルで再現したものが下の写真です。薬師如来の守護神としての迫力がいっそう強く感じられますね。当時の人々はこんな色鮮やかな神像が十二体も守る薬師如来像を、どんな思いで見たのでしょうか。もちろん本尊の薬師如来も金ぴかだったでしょうから、さぞやきらびやかな空間だったことでしょう。

『奈良の遺跡&史跡案内』54ページ

55ページ 極彩色の伐折羅大将像