【GD18】ホームレス状態からの脱出を支援する都内唯一の個室アパート型シェルターを守りたい の詳細

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TENOHASIでは、2015年から民間アパートを利用したシェルターを運営しております。 しかし、このシェルター運営の財源となっていた助成金が期限を迎えて、これまでと同じ活動が困難になりました。 これまでの支援活動を維持するために、ご支援を宜しくお願い致します。

TENOHASIの現状

初めまして、特定非営利活動法人TENOHASI事務局長の清野賢司です。

TENOHASIは、2003年から池袋で活動を開始し、ホームレスの人たちのための炊き出し/夜回り/生活再建の支援を行ってきました。
2016年から民間アパートを利用した「個室アパート型シェルター」を運営し、2年8か月の活動のなかで約25名の方が路上生活を脱することができました。
しかし、このシェルター運営の財源となっていた庭野平和財団からの助成金が期限を迎えて、これまでと同じ活動が困難になりました。

これまでの支援活動を維持するために、2018年度は100万円~200万円程度不足しています。

TENOHASIの活動はほとんどをみなさんからの寄付金で賄っています。安定したシェルター運営を行うために、みなさんのご協力をいただけないでしょうか。
ご支援よろしくお願いします。

日本の「ホームレス」の現状

厚生労働省の調査*では、日本の「ホームレス」の数は2012年の9,576人から、2018年の4,977人に減少しているとされています。
*厚生労働省 ホームレスの実態に関する全国調査より

確かに以前と比べるとホームレス生活をしている人は減りました。では、このまま行けばいずれホームレス生活の人はゼロになるのでしょうか?それは難しいと思います。なぜなら、今の「ホームレス」支援施策に大きな穴があるからです。

ホームレス生活から脱する手段として最も多く利用されているのが生活保護です。生活保護で住宅と食べ物・着るものを確保できればホームレスから脱することができるはず・・・・。

ところが、ここで問題が起きます。せっかく生活保護を受けたのに、自分から住宅を飛び出して再びホームレスになってしまう人が後を絶たないのです。

なぜ?私たちも最初は疑問でした。「ワガママなんじゃないか」とも思いました。しかし、そのような人たち接しているうちに、何らかの障がいを抱えているのではないかという感触を得ました。

ホームレス状態の障害者

路上生活者の実情

路上生活者の実情

2008~2009年に、池袋で出会う路上生活者を対象に調査したところ、驚くべき結果が出ました。

障がいには、知的障がいのように生まれつきのものや、ストレスから来る鬱病のような後天的なものもあります。さまざまな障がいを抱えた人が路上で暮らしているのです。

宿泊所に問題が・・

生活保護受給者が「宿泊所」に入って手元に残る金額は1日数百円

生活保護受給者が「宿泊所」に入って手元に残る金額は1日数百円

なぜそのような人が生活保護を受けてもまた路上に戻ってしまうのでしょうか。

その理由として最も多いのが、生活保護で提供される住宅の問題です。

首都圏で「住所不定」状態の人が生活保護を申請すると、ほとんどの場合、福祉事務所は当面の住宅として、アパートではなく「無料低額宿泊所」と呼ばれる民間経営の寮を紹介します。

部屋は2~4人の相部屋やビルのワンフロアに二段ベッドがずらりとならぶようなところで、見ず知らずの人との共同生活です。プライバシーが守られる安心な環境とは言えません。また、「無料低額」という名前とは裏腹に高額の利用料がかかり、生活保護費のほとんどを徴収されます。飲酒禁止、門限17時などの厳しいルールがあり、破ると退寮=生活保護廃止とされてしまいます。

経験者の声です。「何も悪い事してないのに何であんなに管理されなきゃならないんだ」「ヤクザみたいな人に脅かされて逃げてきた」「渡される金が1日数百円。これじゃ、仕事も探せない」・・・

宿泊所から逃げ出す

首都圏に実際にある「宿泊所」 写真提供:探偵ファイル様 (tanteifile.com)

首都圏に実際にある「宿泊所」 写真提供:探偵ファイル様 (tanteifile.com)

このような寮が東京・千葉・埼⽟・神奈川の1都3県だけで402カ所あり、12,303人が暮らしています*厚生労働省 無料低額宿泊事業を行う施設に関する調査について(平成27年調査)。
利用者のほとんどが生活保護利用中の方です。

障がいを抱えて、不安な気持ちを抱えて、大きな声や大きな音に苦手さを抱えた人にとってはとても耐えられる環境ではありません。

いま、ホームレス生活をおくっている人のほとんどは、かつて生活保護を受けたけれど逃げてきた人か、「生活保護を受けるとどんな住宅を紹介されるかわかっているので受けない」という方です。生活保護を受けた回数が10回以上という人は珍しくなく、「東京23区すべてで生活保護を受けて、全部逃げてきた」という笑えない経歴の方も居ます。

なぜアパートじゃないの?

なぜ福祉事務所はそのような住宅を紹介するのでしょうか?
「路上生活をしていた人がアパートで暮らせるかどうか、寮に入ってもらってしばらく生活の様子を見せて貰います」という答えが返ってきます。寮で数ヶ月から、長いと数年生活するとようやく「アパート生活ができる」と認められて、ご自分のアパートに行けるという仕組みです。

私たちは思います。「アパートで暮らせるかどうか知りたかったら、実際にアパートに住んでもらった方がわかるんじゃないですか」と。「寮に住みたいという声を聞いたことがありません」

「普通の暮らし」のニーズ

多くの方が、社会復帰をしようとする行動に対する束縛がない、安心出来る「普通の暮らし」を望んでいます。

2018年、28⼈の路上⽣活者(元路上⽣活者を含む)に対して住宅ニーズについてインタビュー調査を⾏いました。*
*大同生命厚生事業団平成29年度地域福祉研究助成 特定非営利活動法人TENOHASI ホームレス状態の方々への住宅支援のありかたに関する調査研究
その中で「住みたい住宅」について聞いたところ、「個室アパート」希望者が24人、「一軒家」3人、その他が3人。無料低額宿泊所を希望した方は0人でした。

「個室アパート型シェルター」の取り組み

左:個室型シェルターの利用契約 右:自分のアパートへの引っ越し

左:個室型シェルターの利用契約 右:自分のアパートへの引っ越し

TENOHASIはそのニーズに応えるべく「ハウジングファースト東京プロジェクト(*)」を連携団体と共に開始し、普通のアパートを利用して「個室アパート型シェルター」事業を運営することにしました。* http://tenohasi.org/activity/hftp/

連携団体の「つくろい東京ファンド」が物件の確保と管理を行い、TENOHASIが利用者の支援を行います。

現在、路上生活から民間アパートへ入居する準備を整えるための短期的な「シェルター(支援付き住宅)」を5室、障がい者や高齢者の長期的な住宅として3室を運営しています。
「個室アパート型シェルター」利用希望者はTENOHASIと相談し、賃貸利用契約を結んでから生活保護を申請して、TENOHASIの支援を受けながら数ヶ月シェルターで生活します。そして福祉事務所から「アパート生活が出来る」と認められた段階で、生活保護でご自分のアパートを契約するという仕組みです。

今までの実績

個室アパート型シェルター利用中のSさん

個室アパート型シェルター利用中のSさん

この2年8か月の活動のなかで約25名の人が「個室アパート型シェルター」を利用して路上生活を脱することができました。
ある利用者は、シェルターに入居したときの気持ちをこう話してくれました。

「普通、集団生活で何ヶ月か待機してからアパートなのに、路上からダイレクトにアパートというのは何万人に1人というラッキー。俺にも運が回って来た」

「個室アパート型シェルター」を守るために

個室アパート型シェルターを守るために

個室アパート型シェルターを守るために

私たちはこの事業が首都圏全体に広がることを目指しています。しかし、路上から直接入居出来るアパートは、私たちの知る限り、東京23区内では私たちが運営しているシェルターだけです。

「個室アパート型シェルター」利用を希望する人が、今、何人も路上生活を続けながらシェルターが空くのを待っています。

この事業を続けていくために様々な資金がかかります。アパートの敷金礼金や更新料、シェルターが空いている時の家賃などを全てTENOHASIとつくろい東京ファンドで負担しており、支援に当たるソーシャルワーカーの賃金と活動資金も必要です。

1人でも多くのかたが1日でも早く路上を脱することができる社会に

今まで、みなさまからの寄付金に加え、2015年から庭野平和財団からの助成金を受けて活動資⾦をまかなってきました。しかし庭野財団の助成が3年間の期限を迎え、今年度からみなさまからの寄付金だけが頼りとなっています。

様々な障がいを抱えて今も路上と無料低額宿泊所をさまよっている人が、千葉・東京・神奈川だけで、まだまだ数千人います。1人でも多くのかたが1日でも早く路上を脱することができるよう、ご支援をよろしくお願いします。


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